コーヒー豆の名前ってなんかよくわからないですよね。実は名前の付け方にはいくつかパターンはあるものの厳密な決まりはありません。
本記事では、コーヒー豆の名前からわかることにはどんなことか?をご説明していきます。コーヒー豆の名前にはめちゃくちゃたくさん情報が含まれています。
よってこれを知ると、珈琲豆を買うときの手助けになること間違いなしです。ぜひ気になるところを見ていってください。
コーヒー豆の名前の意味
コーヒー豆の名前はほとんどの場合、下の9つの要素のうちからいくつかが選ばれて、組み合わさって名前になります。
- 国名
- 地域名
- 農園名
- 精製方法
- 品種
- 焙煎度合い
- グレード(等級)
- ブランド
- その他イメージ
例えば、「ブラジル サントス No.2」の場合、
- ブラジル⇒国名
- サントス⇒地域名(ブラジルの港の名前)
- No.2⇒グレード(ブラジルの等級で一番欠点豆が少ない豆のこと)
こんな感じでコーヒー豆の名前が成り立っています。
また例えば「エルサルバドル マラカラ農園 ブルボン SHG シティロースト」の場合
- エルサルバドル⇒国名
- マラカラ農園⇒農園名
- ブルボン⇒品種名
- SHG⇒グレード(グァテマラの等級で標高1400m以上で作られた豆のこと)
- シティロースト⇒焙煎度合い(中煎り~中深煎り)
といったようにコーヒー豆の名前にはたくさん意味があります。
ちょっとカタカナばっかりでよくわからないですが、お米に置き換えて考えてみるとわかりやすいかもしれないです。
仮に「佐藤農家 魚沼産 白米 こしひかり」だったら
- 佐藤農家⇒農園名
- 魚沼産⇒地域名
- 白米⇒精製方法
- こしひかり⇒品種名
なんとなくパターンがつかめてきたのではないでしょうか?
コーヒー豆の名前に含まれる情報
珈琲豆の名前によく使われる9つの要素をより詳しくみていくことにしましょう。
国名・地域名・農園名
コーヒー豆がどこで作られたか、どこから輸送されてきたかを表します。「ブラジル」とか「コロンビア」とかしか記載のない珈琲もまだありますよね。
「モカ」なんてかわいい名前聞くとちょっとチョコレートの甘いやつみたいなイメージがある方もいるかもしれませんが、正しくはイエメンの港の名前。味とは関係ないんですね。
農園名まで記載があるとちゃんと管理されていて信頼できるので、最近では農園名まで書いてある豆も増えてきています。
また「エチオピア産なら華やかでさわやかな酸味が特徴の豆だな」などとプロは国名だけでもざっくりですが味の方向性がわかってきます。
精製方法
コーヒーの精製とはコーヒーチェリーを収穫してから生豆にするまでの工程を言います。代表的な精製方法と精製方法による味わいの違いをお伝えします。
精製方法については別記事で詳しく説明しています。より詳しく知りたい方はご覧ください。
詳細はこちらコーヒーの精製方法による味の違いについて
品種
コーヒー豆の品種は200種類以上と多く、品種により味の特徴があるためそれがわかるように名前になることもあります。
「ゲイシャ」などコーヒーの品評会で優勝している品種などは銘柄に入れることで味のよさを示しています。日本人ならゲイシャは覚えやすいですしね。
焙煎度合い
焙煎はコーヒーの味を決める大切な要素です。知識としてもっておくと、なんか違ったな…というような失敗なく、あなたの好きな味のコーヒー豆をお求めになることができますよ。
焙煎度合いは8種類あり、浅いほど酸味が強く、深く煎るほど苦みが強くなります。
焙煎については別記事にてより詳しく説明しています。気になる方はそちらをご覧ください。
詳細はこちらコーヒーの焙煎度合いをはじめから丁寧に解説します
グレード(等級)
生産国ごとの輸出規格によってグレードが分けられます。格付けですね。大事なのは味の良さで分けられているわけではないということです。
国ごとでグレーディング方法がバラバラでややこしいですが、主に次の3つのどれかで分けられます
- 産地の標高(高いほど良い)
- 例:グァテマラ…SHB>HB>SH>EPW>PW
- 豆のサイズ(大きいほど良い)
- 例:コロンビア…エクセルソ スプレモ>エクセルソ エクストラ>エクセルソ ヨーロッパ>…
- 欠点豆の数(少ないほど良い)
- 例:エチオピア…グレード1(G1)>G2>G3…
一番高いグレードがよさそうですが、欠点豆が多くても欠点豆を取り除けば良いので、全然おいしくいただけたりします。
味のイメージがしづらいし、複雑なのでそこまで無理して覚える必要はないのかな?とも思います。
ブランド
「ブルーマウンテン」などの有名なコーヒー豆の名前は「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約及び施行規則」によって使ってよい条件が決まっています。
次の14種類のコーヒーが条件付けられています。
- ブルーマウンテン
- ハイマウンテン
- ジャマイカ
- クリスタルマウンテン
- グァテマラアンティグア
- コロンビアスプレモ
- モカハラー
- モカマタリ
- キリマンジャロ
- トラジャ
- カロシ
- ガヨマウンテン
- マンデリン
- ハワイコナ
それぞれの名前の条件はコーヒーの有名な銘柄一覧にてご説明します。
その他イメージ
生豆商社が味や雰囲気をイメージしやすいように名前を付ける場合があります。
かわいい名前やおしゃれな名前を見ると、なんとなく飲んでみたい、おいしそうって思えますよね。
コーヒーの有名な銘柄一覧
いわゆるブランドコーヒーの名前を一覧表にしました。
コーヒーの名前 | 条件 |
---|---|
ブルーマウンテン | ジャマイカ・ブルーマウンテン地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
ハイマウンテン | ジャマイカ・ハイマウンテン地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
ジャマイカ | ジャマイカにて生産されたアラビカコーヒー豆のうち、ブルーマウンテンおよびハイマウンテン以外のもの |
クリスタルマウンテン | キューバにて生産された同国輸出規格に基づくアラビカコーヒー豆であること |
グァテマラアンティグア | グァテマラ・アンティグア地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
コロンビアスプレモ | コロンビアにて生産された同国輸出規格に基づくアラビカコーヒー豆であること |
モカハラー | エチオピア・ハラー地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
モカマタリ | イエメンにて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
キリマンジャロ | タンザニアにて生産されたアラビカコーヒー豆であること。ただしブコバ地区でとれるアラビカコーヒー豆は含まない |
トラジャ | インドネシアのスラウェシ島トラジャ地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
カロシ | インドネシアのスラウェシ島カロシ地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
ガヨマウンテン | インドネシアのスマトラ島タケンゴン地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
マンデリン | インドネシアの北スマトラ州及びアチェ州(タケンゴン周辺のガヨマウンテン生産地区を除く) にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
ハワイコナ | アメリカのハワイ州南コナ地区及び北コナ地区にて生産されたアラビカコーヒー豆であること |
アラビカコーヒー豆は品種のこと。世界で高品質なコーヒーの主流となっている品種です。スペシャルティコーヒーはほとんどがアラビカコーヒー豆です。
それとは違って、インスタントコーヒーにはロブスタという品種がよく使われます。アラビカの方が美味しいけど手がかかるからロブスタが使われています。
ブレンドコーヒーの名前の付け方
これまではコーヒー豆が混ざっていないストレートコーヒーの名前について触れてきましたが、ここではブレンドコーヒーについて説明します。
ブレンドコーヒーはいろんなコーヒー豆が何種類か配合されているコーヒーのことです。
特にキリマンジャロブレンドやブルーマウンテンブレンドなど、ブレンドの前に銘柄名がついたブレンドはその銘柄を30%以上使用している場合に名前を付けることができます。
コーヒー豆の名前からたくさん情報を受け取ろう
本記事ではコーヒー豆の名前の意味をご説明し、珈琲豆の名前にはたくさん情報があることがわかりました。
なにもわからず適当にコーヒー豆を買うよりも、ちょっと楽しくお買い物ができるようになっていただければ嬉しく思います。
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