ワインやチョコレートの世界では、素材の味わいを「まるで何々を思わせる味わいがある」のように表現します。コーヒーも同様に他のものに例えてコーヒーのフレーバーを表現します。
本記事では、コーヒーのフレーバーって何？というところから、フレーバーの表現方法や種類、そしてコーヒーを飲んでもフレーバーがわからない人へのメッセージを書きました。
楽しいコーヒーライフ。そしてコーヒー沼への第一歩として活用していただけると幸いです。
コーヒーのフレーバー（風味/香味）とは？
コーヒーのフレーバーとは、コーヒーを口に入れたときに感じる味と香りを合わせて呼ぶ呼び名のこと。風味や香味と訳される。ひと口目の美味しいところですね。
品種や生産処理、焙煎によって同じ生豆でも様々なフレーバーが生まれ、強さもいろいろ。強ければ良いというものでもないです。ポジティブなものだけでなく、ネガティブなフレーバーもありますからね。
ちなみに、フレグランスはコーヒー豆やコーヒー豆を挽いた粉から感じられる香りのこと。アロマはコーヒーを抽出した液から感じる香りのことです。区別されているんですね。
フレーバーコーヒーとは違う
フレーバーコーヒーはコーヒーにフレーバー（香り）をつけたもの。シナモン、チョコレート、アーモンドなどの香りがある。
コーヒーのフレーバーはコーヒー自体からする香り。フレーバーコーヒーはコーヒーに香料を足してより香るようにしたものですね。
コーヒーのフレーバー（風味/香味）の表現
他の食べ物に置き換え、イメージを共有する
コーヒー屋さんの多くが「チョコレート」「柑橘系」「ナッツのよう」などコーヒーのフレーバーを表現するときに他の食べ物に置き換えています。
みんなが知ってる味をイメージしてもらうことで、コーヒーの複雑な味わいを説明するためです。家庭でコーヒーを飲むときもフレーバーを感じられれば、コーヒーの世界がさらに広がります。
まずは「フルーツのよう」みたいに大きなカテゴリからで十分ですので、どんなフレーバーがするか楽しんでみてください。
コーヒーフレーバーホイール
コーヒーのフレーバーがホイール状にまとめられたものです。下の図はSCAA（アメリカスペシャルティコーヒー協会）が2016年に発表したフレーバーホイールを日本語に翻訳したものです。
こういうものを見ながらコーヒーを飲むのもひとつの楽しみかたですね。
コーヒーフレーバーツリー
フレーバーツリーという表も存在しており、プロが使用しています。参考として載せておきます。
コーヒーの香りや味わいを評価するカッピングという作業をするときに使用するものです。
コーヒーのフレーバー（風味/香味）の種類
フレーバーの表現の種類はSCAA（アメリカスペシャルティコーヒー協会）のフレーバーホイールでいうと、小さい円が花～甘味の9種類。
中くらいの円が花～紅茶の28種類。大きい円がカモミール～ハチミツの73種類となっていました。
感じたくないフレーバーも結構多いですね。化学製品のフレーバーは私はまだ経験したことないですが、そんなコーヒーなかなかきつい。
コーヒーのフレーバー（風味/香味）がわからない人へ
コーヒーのフレーバーがわからない人は世の中にたくさんいます。むしろわかる人の方が少ないのかもしれません。
それは習い事と一緒で練習してきてないから。わからないだけ。フレーバーはコーヒーの味の中にちょこんと隠れています。
香りを想像しながら飲む
コーヒー豆を買うときに説明されているフレーバーを想像しながら飲んでみましょう。チョコやナッツのような香り、スパイスの香り、花の香り。
思い浮かべながら飲むのと、なんとなく飲むのでは感じ方が全然ちがってきます。
いろんな種類のコーヒーを飲む
いつものコーヒーもいいけど、たまには違うコーヒーも飲んでみるとその違いがわかるようになります。
できれば飲み比べするとよりわかります。浅煎りや中煎り深煎りと焙煎度合が違ったり、産地が違うだけで本当に風味が異なるので楽しいですよ。
違いがわかるということは味がわかるようになってきたということです。どんどんいろんなコーヒーを飲みたくなってきます。
分からなくてもOK！
コーヒーのフレーバーは確かにたくさんあるし、コーヒー好きな人はフルーティだとか、シナモンの香りがするとかいろいろな表現をしているので、フレーバーがわかるようになりたい！という気持ちも理解できます。
でも、わからなくても全然OK。フレーバーがコーヒーのすべてではありません。美味しくお茶請けと一緒にコーヒーが飲めればそれだけで幸せだと私は思います。
ワインや日本酒などとも似ています。繊細なフレーバーはプロに任せておけば良いのではないでしょうか？
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